春なのに毛糸作りとは少し季節はずれのようですが、刈り取られたばかりの羊毛が各国から到着するのがこの時期らしく、羊毛仕事もまだまだできそう。
愛媛県美術館で羊毛の糸つむぎを教えてもらってすっかりハマってしまいました。
ふわふわした羊毛が少しずつからまってつながっていくのをみると不思議に気持ちが落ち着いてきます。
この、織りの時とも、編み物の時とも、縫い物の時とも違うこの精神状態はいったい何だろう?!
私にとって一種のヒーリング効果があるようです。
当初糸車を使って教わったのですが、機材はなくとも糸紡ぎはどこでも簡単にできるみたい!
ペルーのチチカカ湖周辺の大人や子供が歩きながら糸紡ぎをしているスナップを雑誌でみかけて、是非これをマスターしたいと考えました。
ネットで調べてみると棒やダンボール紙でスピンドルを作る方法が紹介されています。早速自作スピンドルに挑戦してみました。
芯棒はアフガン針が最高らしいけど、台所の菜箸で代用しちゃいましょう。
先が出来たらボール紙を通して接着。これだけで完成。
どうやってこの器具で糸紡ぎ?と不思議なんですが、構造はいたってシンプル。
かぎ針のところに羊毛をひっかけてまわすと、かぎ針の部分で羊毛がねじれて、みるみるうちに糸になっていくのです。
その糸になってゆく様子に、毛の意思が感じられるようで、なんと感動的なこと!
改めて羊毛、ウールが好きになってしまいました。
このあと、作った毛糸を2本より合わせにして双糸にし、お鍋で蒸して撚りを安定させるという行程があり、ようやく編み糸となります。
これがまた時間をかけただけあって糸そのものに愛を感じてしまって。
初めて作った糸でルームシューズを編みました。